記念艦「三笠」のページへ

三笠が戦った日露戦争

諸外国に与えた影響

鎖国をやめて近代国家として歩き始めたばかりの小国日本が、国力も軍事力もはるかに強大な大国ロシアと戦争して勝つとは、誰も思っていませんでした。この戦いに負ければ日本が滅んでしまうと考え、イギリスと同盟を結び、国民一人一人が力を合わせて必死に戦ったから、ぎりぎりの勝利を手にすることができたのです。

そして、この勝利により、開国以来続いていた貿易関税などの不平等な取り決めを改め、国際的な地位を高めることができました。

また、日本の日露戦争勝利は、白人が支配していた世界に大きな影響を与えました。列強の植民地になり、富を奪われ圧制に苦しんでいたアジアやアフリカの人々は、「日本が大国に勝ったんだから、自分達もがんばれば植民地支配からのがれ、独立できる」という強い希望を持ち、独立運動が高まりました。

当時ロシアに支配されていたフィンランドでは「東郷ビール」がつくられ、トルコでは「トーゴー」や「ノギ」という男の子の名前がたくさんつけられました

 

ネルー(初代インド首相)が子供に話したことば

「日本は勝ち、大国の列に加わる望みを遂げた。アジアの一国である日本の勝利は、アジア全ての国々に大きな影響をあたえた。私は少年時代(当時ネルーは17歳)どんなにそれに感激したかをおまえに良く話したことがあったものだ。たくさんのアジアの少年、少女、そして大人が同じ感激を経験した。ヨーロッパの一大強国は敗れた。だとすれば、アジアは、昔、たびたびそういうことがあったように、今でもヨーロッパを打ち破ることもできるはずだ。」

 

孫文(中国民族革命運動の指導者)のことば

「これはアジア人の欧州人に対する最初の勝利であった。この日本の勝利は全アジアに影響をおよぼし、アジアの民族はきわめて大きな希望を抱くにいたった」